Japanese
English
【研究報告】
看護師が知覚する患者現象「腹部膨満感」の特徴の明確化に関する質的研究―NANDA-I看護診断名として“腹部膨満感”を提案するための初期段階調査を通して
Identification of the Characteristics that Nurses Perceive Human Response As“Sense of Abdominal Fullness”: The Investigation of the Initial Stage to Develop “Sense of Abdominal Fullness” As a NANDA-I Nursing Diagnosis
棚橋 泰之
1
,
黒田 裕子
2
,
山田 紋子
2
,
津田 泰伸
2
,
下舞 紀美代
3
,
菊池 麻由美
4
,
小泉 純子
5
,
中藤 三千代
1
,
杉田 里絵
6
,
高原 静子
1
Yasuyuki Tanahashi
1
,
Yuko Kuroda
2
,
Ayako Yamada
2
,
Yasunobu Tsuda
2
,
Kimiyo Shimomai
3
,
Mayumi Kikuchi
4
,
Junko Koizumi
5
,
Michiyo Nakafuji
1
,
Rie Sugita
6
,
Seiko Takahara
1
1東京臨海病院
2北里大学看護学部
3長崎県立大学看護栄養学部
4東京慈恵会医科大学医学部看護学科
5新座志木中央総合病院
6東京衛生学園専門学校
1Tokyo Rinkai Hospital
2School of Nursing, Kitasato University
3Faculty of Nursing and Nutrition, University of Nagasaki
4The Jikei University
5Niizashiki Chuo General Hospital
6College of Medical Arts & Sciences
キーワード:
腹部膨満感
,
NANDA-I看護診断の開発
,
診断指標
Keyword:
腹部膨満感
,
NANDA-I看護診断の開発
,
診断指標
pp.15-26
発行日 2009年3月15日
Published Date 2009/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7004100291
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本研究は,NANDA-I看護診断名として“腹部膨満感”を提案するための初期段階として,その患者現象を看護師がどのように知覚しているのかを明らかにすることを目的とした.研究参加者は看護師臨床経験を5年以上有し,NANDA-I看護診断を日々熟知している,あるいはNANDA-I看護診断を5年以上継続して学習している,看護師もしくは看護教員14名であった.自由回答式の質問紙にて,参加者が体験した腹部膨満感という患者現象の状況の記載を依頼し,得られたデータを質的帰納的に分析した.その結果,看護師が知覚する“腹部膨満感”は,鼓腸,腹水,癌性腹膜炎,腹膜播種,胃部膨満,含気を関連因子候補とし,14自覚症状と11他覚所見を診断指標候補とした看護援助を必要とする患者現象であることが明らかとなった.
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