看護診断・介入・成果の記録の質（Quality of Documentation of Nursing Diagnoses, Interventions, and Outcomes）日本語版尺度及び評価基準ガイドラインの検証

Verification of the Japanese Version of the Quality of Documentation of Nursing Diagnoses, Interventions, and Outcomes Scale and Evaluation Criteria Guidelines

目的：看護診断・介入・成果の記録の質（Quality of Documentation of Nursing Diagnoses, Interventions, and Outcomes: Q-DIO）日本語版尺度と評価基準ガイドラインを検証すること．

方法：Q-DIO日本語版尺度と評価基準ガイドラインを作成し，3医療機関29事例を評価した．

結果：Q-DIO日本語版尺度の内的整合性として，Cronbachのα係数は全体で.59，下位尺度は【プロセスとしての看護診断】が.48，【プロダクトとしての看護診断】が.46，【看護介入】が.58，【看護感受的患者成果】が.75であった．評定者間信頼性については，Cohenのκ係数が.57であった．しかし，評価基準ガイドラインは評価者間一致率を高めるために有用であった．

結論：医療機関での調査の結果，α係数とκ係数は低かった．標準化された看護用語（SNL）を看護記録に使用する意義を評価するためには，Q-DIO日本語版尺度の信頼性・妥当性の検証が必要であり，サンプリングや得点方法，情報収集，評価時の記録画面へのアクセスの利便性が課題である．