日本看護診断学会第11回学術大会報告 定着させようNANDA看護診断
【教育講演】
2.わが国における電子カルテシステムの現状と課題
新村 和哉
1
Kazuya Shinmura
1
1前厚生労働省医政局研究開発振興課医療機器・情報室
1Former Director, Office of Medical Devices and Information, Health Policy Bureau, Ministry of Health, Labour and Welfare
pp.83-85
発行日 2006年3月15日
Published Date 2006/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7004100214
- 有料閲覧
- 文献概要
わが国の医療情報システムの特徴
わが国の医療情報システムは,医事会計システム(レセコン)から始まり,その後,さまざまな部門システムの開発とともに,部門横断的なオーダーエントリーシステム(オーダリングシステム)が大病院を中心に普及し,さらに近年になって診療録(カルテ)を電子化する電子カルテシステムが普及し始めた.
このような経緯により,わが国の医療情報システムの特徴として,まず第一に,オーダリングシステムの普及率が世界トップレベルにあることがあげられる.わが国では,全病院の14%,400床以上の病院では50%以上にオーダリングシステムが導入されている(2002年)が,米国での普及率は5%(2003年)にとどまっている.また,わが国では,電子カルテであっても,医師らが自らキーボード入力を行っており,音声入力による記録を事務補助員がタイプする方法に比べて低い人件費で効率的な運用が行われているといえる.
Copyright © 2006, Japan Society of Nursing Diagnosis. All rights reserved.