日本看護診断学会第9回学術大会報告 看護診断―看護の共通用語確立への貢献
【シンポジウム】
看護診断導入とIT記録の変化
中木 高夫
1
,
佐藤 和子
2
Takao Nakaki
1
,
Kazuko Sato
2
1日本赤十字看護大学
2佐賀大学医学部看護学科
1The Japanese Red Cross College of Nursing
2Faculty of Medicine, Saga University
pp.51
発行日 2004年3月15日
Published Date 2004/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7004100168
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わが国で,病院におけるコンピュータシステムの利用が始まったのは1970年代のはじめで,診療報酬請求書作成業務(いわゆるレセプト作成)であった.1970年代半ばには,大学病院程度の大規模病院の医事業務に汎用コンピュータが本格的に使用されるようになった.1970年代の後半には検査部の自動計測機器から生み出されてくる検査値を統合管理・報告するために,コンピュータシステムが用いられるようになった.
1981年に高知医科大学で始まった「オーダリングシステム」は,病院の各部門ごとに発展してきた各種システムを統合するものであり,外来の受付や診察室,検査部や放射線部などの中央診療施設,そして病棟のステーションなどに数多くのコンピュータ端末を設置し,診療に伴って発生する処方箋や検査依頼,処置実施報告,あるいは入退院手続きなどを,医師や看護師がこれらの端末を用いてコンピュータシステムに入力して,病院業務を潤滑に運用するうえで画期的なものであった.
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