日本看護診断学会第5回学術大会報告 看護診断-介入-成果のリンケージ
【シンポジウム】
助産と看護診断
青木 康子
1
Yasuko Aoki
1
1桐生短期大学
1Kiryu Junior College
pp.76-78
発行日 2000年3月15日
Published Date 2000/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7004100065
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ウェルネス型看護診断
NANDAでは,看護診断のタイプを実在型,リスク型,ウェルネス型としている.実在型やリスク型は,健康上に問題をもっている人に対する診断であり,日本でもかなり普及しているが,ウェルネス型看護診断はアメリカでも十分開発されていないと聞いている.“ウェルネス”という言葉は『現代用語の基礎知識1998』によれば,「健康.イルネス(病気)の反対.生活全体を見直しながらゆっくりと健康な体をつくっていくこと.個人にとどまらず社会全体が心身ともに健康であり,それを推進すること」と書かれている.また,NANDAでは,ウェルネス型看護診断について「より高い状態に向かって強化される可能性のある個人・家族・地域社会のウェルネス(健康)状態のレベルに対する人間の反応を表現する診断概念である」としている.このような概念や言葉の意味から考えると,ウェルネス型看護診断は,健康のレベルでいえば,健康の維持・増進のレベルにある人々を対象とした看護診断といえる.
助産診断は,妊産婦や母性各期(小児期・思春期・成熟期・更年期・老年期)の人々を対象とし,健康の維持・増進に努める,あるいは発達課題の達成を支援するために行うものであり,ウェルネス型看護診断の範疇にあると考えられる.
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