日本看護診断学会第4回学術大会報告 看護診断の発展をめざして
【シンポジウム・1】
看護診断導入がもたらす有用性の確認
須藤 明子
1
Akiko Sudo
1
1弘前大学医学部附属病院
1Hirosaki University Hospital
pp.37-38
発行日 1999年3月15日
Published Date 1999/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7004100026
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はじめに
当院の看護職員が看護診断に関心をもったのは1996年からである.その年度の看護部目標である「看護記録の充実を図る」ために,看護実践評価委員会を新設し,委員会では看護部全体で記録に取り組むための動機づけとコンセンサスを得るために研修会を実施したことに始まる.記録の要件,記録の歴史,看護過程と記録の関係,看護診断についてなど,6~7月にかけて同じ内容の1日研修を3回実施し,看護職員はほぼ全員の380名が受講した.退職率が約5%で,平均年齢が高く,40歳以上が半分弱を占めている当院の看護職員のなかには,看護診断は初めてで,言葉が難しく,表現方法にとまどう者も,また記録についての認識を新たにした者も多かった.
この研修のほかにも,平成8年から9年にかけては,「看護過程とPONRと看護診断の実際について」,「看護診断分類の理論的背景」,「看護監査について」などの院内研修を行った.院外研修にも参加者が多く,看護部では数冊の本を各部署に配布し指定図書とし部署学習の一助とした.
9月には,委員会活動の一環として,各部署のスタッフ看護婦主・副各1名からなる2つのワーキンググループを結成し,その活動を通じて部署との連携を図った.
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