【実践報告】
5.外来血液透析患者の栄養評価―NSTリンクナースとしてのかかわり
松木 理浩
1
,
浦田 千賀子
1
,
高野 悦子
1
1富山市民病院
pp.94-96
発行日 2006年11月15日
Published Date 2006/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7003100281
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Ⅰ.はじめに
栄養管理はすべての疾患治療に共通する最も基本的な医療である.適切な栄養管理がなされずには,いかなる治療法もその効力を失い,大きなリスクとなる.当院では平成16年9月より栄養サポートチーム(NST)が発足し,入院患者の栄養状態の把握・改善を行うようになった.当科は外来部門であるが,透析患者においても栄養管理の必要性が出てきたため,NSTリンクナースが配置された.
NSTリンクナースの役割は,栄養状態を把握し,合併症の予防,早期発見や,栄養指導に大きく関与することである.患者の栄養状態を良好に保ち,QOLの向上のために栄養評価を行い,継続していかなければならない.透析療法において,食事療法は特殊な制限があるため,低栄養状態に陥りやすい危険性をもっている.以前,当科において外来血液透析患者の身体測定や血液検査をもとに栄養評価を行った結果,対象患者の54.8%が低栄養と評価され,栄養管理の難しさがわかった.しかし,その後,定期的に栄養評価を継続することはできなかった.そこでNSTリンクナースが配置されたことを期に再度栄養評価を行い,NSTリンクナースの役割について検討したことを報告する.
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