増刊号 救急・当直マニュアル—いざというときの対応法
Ⅳ.救急外来・当直での処置と治療
急性症状を示す聴覚器疾患
音響外傷
松延 毅
1
1日本医科大学大学院医学研究科頭頸部・感覚器科学
キーワード:
音響外傷
,
強大音
,
内耳障害
,
感音難聴
Keyword:
音響外傷
,
強大音
,
内耳障害
,
感音難聴
pp.243-247
発行日 2019年4月30日
Published Date 2019/4/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411202060
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当直医へのコール
●音響外傷は急性音響性聴覚障害である。
●耳鼻咽喉科医がコールされる状況としては,夜間や休診日,通常診療時間外での救急当番医(他科医)からのコンサルト・診療依頼が多い。ほとんどがwalk inでの受診であり,救急搬送されてくることは稀である。
●「耳の近くで他人が非常に大きい音を出してから耳鳴,耳閉塞感が生じ,聞こえが悪い」「コンサート会場から帰宅してから耳鳴,耳閉塞感が生じ,聞こえが悪いことに気づいた」など,きっかけとなるエピソードがあり,それに引き続き一側の耳鳴,耳閉塞感,聞こえの悪さを訴えることが多い。めまい,耳痛を訴えることはほとんどない。他の身体症状を訴えることもない。
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