【調査報告】
透析患者の現在歯数など口腔状態の実態調査
立石 鈴江
1
,
横内 雄子
1
,
内田 佐喜子
1
1名古屋記念財団東海クリニック
pp.71-74
発行日 2006年11月15日
Published Date 2006/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7003100276
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Ⅰ.はじめに
一般的に高齢者は,現在歯数が減少し,咀嚼・嚥下・消化吸収機能が低下しているうえに,さらなる歯の喪失は咀嚼能力を低下させ,栄養状態の悪化をもたらすといわれている.透析患者には,高齢者,長期透析による合併症を有する患者,糖尿病患者が多いため,一般に比べ免疫力・予備力が低下しており,栄養状態の低下は全身状態の悪化につながる可能性がある.
また,透析患者は唾液分泌の低下や末梢神経障害により,口腔内合併症のむし歯や歯周病に罹患しやすい.高齢化や長期透析の合併症のため手や足が不自由となり,正しい歯磨きや早期に歯科受診することが難しい患者が増加してきている.そこで,透析患者の現在歯数など口腔状態を実態調査し,今後の援助のありかたを考えるために本研究に取り組んだので報告する.
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