【調査報告】
2.トラブルに対する意識調査―1984年以降のトラブルノートの集計および看護婦のアンケート結果より
中尾 幸子
1
,
横内 雄子
1
,
永尾 洋子
1
,
内田 佐喜子
1
1名古屋記念財団 東海クリニック看護部
pp.78-82
発行日 1999年10月15日
Published Date 1999/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7003100024
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はじめに
当院では安全な透析が提供できるように,1976年より安全対策係(以下,安対係と略す)を設置し,表1に示すような活動をしている.
さらに1984年より,トラブルノート(表2),事故防止スローガンを導入し,個人の意識を高めるとともに,事故防止を呼びかけている.トラブルノートは,どんな小さなミスでもかかわった看護婦が自主的に記入している.
トラブルノートの目的は,①記入されたミスをスタッフ全員が共有し,個人およびスタッフ全体の反省の場とする,②ミスの傾向を知り,防止対策に役立てることである.透析療法は機械とのかかわりの濃い医療であり,かつ患者背景は複雑化し,業務内容も繁雑化している.ミスの大半は初歩的なものであり,同一のミスが多い.そこで,これまで継続してきたトラブルノートを振り返り,看護婦全員のアンケート調査と比較し,ミス発生時の状況や,心の様子を分析したので報告する.
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