第24回日本糖尿病教育・看護学会学術集会報告 教育講演4
小児1型糖尿病治療—30年で変わったこと・変わらないこと
高谷 具純
1
Tomozumi Takatani
1
1千葉大学大学院医学研究院小児病態学
1Department of Pediatrics, Graduate School of Medicine, Chiba University
pp.57-60
発行日 2020年3月31日
Published Date 2020/3/31
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1.はじめに
トロントでBanting博士とBest博士によりインスリンが発見されてからもうすぐ100年になる.インスリンの発見により,生存できなかった1型糖尿病患者は生存することが可能になった.日本の小児1型糖尿病治療も,欧米に遅れながらも確実に進歩してきた.筆者は約30年前に治療を開始してから,現在までに糖尿病治療の目覚ましい発展を体験してきた.しかしながら,30年前と変わらずにいまだ解決されない問題が存在しているのも実感している.本稿は,今後の1型糖尿病治療を考えるうえで参考になると思われる,30年前から現在までの小児1型糖尿病治療の発展経緯を概説する.
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