Japanese
English
研究報告
描画を用いた語りに表れた2型糖尿病高齢女性の食卓の変容―一事例からの食事療法を援助する視点
Changed the table of an older woman with type 2 diabetes in diet therapy presented to use draw and write technique and narrative
遠藤 和子
1
,
清水 安子
2
,
正木 治恵
3
Kazuko Endou
1
,
Yasuko Shimizu
2
,
Harue Masaki
3
1千葉大学大学院看護学研究科博士後期課程
2大阪大学大学院
3千葉大学大学院
1Chiba University Graduate School of Nursing PhD Course
2Division of Health Sciences Osaka University Graduate School of Medicine
3Chiba University Graduate School of Nursing
キーワード:
2型糖尿病
,
女性
,
食卓
,
語り
,
描画法
Keyword:
2型糖尿病
,
女性
,
食卓
,
語り
,
描画法
pp.172-178
発行日 2011年9月15日
Published Date 2011/9/15
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本研究の目的は,描画を用いた語りから2型糖尿病高齢女性の食卓の変容について明らかにし,この方法を看護援助に用いるための示唆を得ることである.
方法は,2型糖尿病歴30年の70歳代の女性から,「これまでの生活の中で営んできた食卓」について,描画の記入と語られた内容をデータとし,出来事の経過や時間に添って3場面に分け,語りのまとまりを中心的主張が一つだけ入るように要約し,類似で集約してテーマを抽出した.結果,食卓は「子どもの頃の食卓」「賄いの仕事を始めて糖尿病が診断されてからの食卓」「弟宅に同居した現在の食卓」の3つの場面に変容したが,その中で変わらず一貫したものとして,食事をつくることの価値が表れた.これは,食事におけるその人らしさを示すものとなり,描画を用いたナラティヴが表出を容易にしたと考えられた.並びに,食事療法を,食卓の営みから捉えることの重要性として看護援助への示唆を得た.
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