Japanese
English
研究報告
2型糖尿病患者の食事療法への努力と関連要因との関係
Relationship between will to engage in diet and associated factors in patients with type 2 diabetes
餘目 千史
1
Chifumi Amarume
1
1日本赤十字看護大学
1The Japanese Red Cross College Of Nursing
キーワード:
食事療法
,
努力
,
2型糖尿病
Keyword:
食事療法
,
努力
,
2型糖尿病
pp.163-170
発行日 2012年9月15日
Published Date 2012/9/15
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 参考文献 Reference
- サイト内被引用 Cited by
本研究の目的は,2型糖尿病患者を対象に食事療法への努力の実態と,関連要因を明らかにすることである.30~65歳にある205名に自記式質問紙調査を行った.食事療法への努力に関連する要因を食事療法の実行度,食事療法へのできる自信,食事療法に伴う重圧感,患者属性とした.分析方法は,ケンドールの順位相関係数を使用した.
平均年齢52.5歳(SD±8.2),平均罹病期間7.6年(SD±6.4),平均HbA1c7.2%(SD±1.3)であった.約80%が食事療法を頑張ると思いながらも,約70~80%が食事療法に伴う重圧感があった.食事療法に対する相反する気持ちが混在していることが示唆された.
食事療法への努力と正の関係があった要因は,食事療法の実行度(τ=.215~.430)と食事療法へのできる自信(τ=.257~.500)であった.一方,負の関係があった要因は,食べたい物が食べられない辛さ(τ=-.227~-.251)であった.血糖値改善のための行動,できると思う気持ちは,努力する気持ちを高め,辛さは努力する気持ちを阻害していた.生活が変化する過程において,無理なく継続した努力への支援方法を探求することが課題である.
Copyright © 2012, Japan Academy of Diabetes Education and Nursing. All rights reserved.