第15回日本糖尿病教育・看護学会学術集会報告 ●会長講演
実践と研究の循環的発展―外来での療養相談活動の実践と研究の経験から
数間 恵子
1
Keiko Kazuma
1
1東京大学大学院
1School of Health Sciences and Nursing, Graduate School of Medicine, The University of Tokyo
pp.53-59
発行日 2011年3月15日
Published Date 2011/3/15
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はじめに
第15回日本糖尿病教育・看護学会学術集会では「実践と研究の循環的発展」のテーマのもと,「外来での療養相談活動の実践と研究の経験から」という副題で講演する機会を頂いた.これは20年以上前からの筆者の経験の中で,人々への療養行動支援活動は研究による裏づけがなければ危ういものであること,また,実践での疑問がきっかけとなってさらに研究として発展し,その成果が実践の向上につながって行くものであることを実感してきたことによる.実践と研究の循環的発展のひとつのモデルとして,以下を紹介する.
まず,約20年前の「外来における療養行動支援提供の背景と実際」を概観したのち,「療養行動支援の実践の記述と評価」について示し,それを受けての「外来での療養相談に関する全国調査と,糖尿病患者に対する個別療養相談の評価研究」,その後の「研究の新展開;糖尿病の発症予防戦略の発案」について概観し,最後に「糖尿病看護のさらなる発展に向けての課題」を述べる.
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