連載 老人の在宅ケアにおける看護技術研究・1【新連載】
在宅療養支援における病院看護の役割に関する研究・1
外来における療養相談・指導ガイドライン(試案)作成
数間 恵子
1
,
天野 志保
1
,
川村 佐和子
1
,
上南 綾子
2
,
佐藤 和子
2
,
内野 洋子
2
,
吉田 初枝
2
1東京医科歯科大学医学部保健衛生学科
2千葉県千葉リハビリテーションセンター
pp.612-619
発行日 1997年8月10日
Published Date 1997/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686900690
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緒言
近年,入院せずに外来通院しながら医療処置を自宅で管理している人々,あるいは入院期間の短縮化に伴い,術後の後障害や装具装着などに対する適応が不十分な状態で退院し,外来通院を継続している人々が増加している.このような人々が,さまざまな医療処置や療養上必要な行動を自分の生活の中に取り入れていくには,看護の専門的立場からの支援が不可欠である.しかし,外来における看護支援は,施設あるいは個々の看護婦により異なるのが現状であり,質の高い看護支援とするためには療養相談・指導の基準(プロトコール)が必要である.
しかし,プロトコール作成のためには一連のプロセスにおける妥当性,信頼性および整合性をもった具体的な方法論と変数の標本が必要とされる.本研究では,在宅療養を継続している人々に対して,外来での看護支援を系統的に提供し,その質を高めるために「外来における療養相談・指導プロトコール」を作成する前段階として,外来において看護婦が療養生活上の健康問題に関して相談・指導を行なった事例の記録をもとに,ガイドライン(試案)を作成することを日的とした.
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