特集 臨床で“生活をみる”ということ
外来患者療養相談活動の経験から
数間 恵子
1
1東京医科歯科大学医学部保健衛生学科
pp.845-849
発行日 1997年9月1日
Published Date 1997/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661905425
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はじめに
最近の診療報酬上の評価に裏付けられた「在宅医療」の広がりには著しいものがあります.在宅医療といえば,一般的には,医療従事者が患者の家(居宅)を訪問して医療行為を行ない,患者は療養に専念するというイメージがあります.
診療報酬でいう「在宅医療」には,従来のイメージ通りの訪問を受けるもののほか,外来に定期的に通院して必要な医療処置を,居宅で生活しながら(あるいは職場でも)自分で実施・管理するという形態の医療も含まれています.このような形態で医療処置を自分で実施・管理している人々や,近年の入院期間の短縮に伴い,術後など,身体の変化に対する適応が不十分な状態で退院を余儀なくされる人々に対する支援を拡充する目的で,外来で看護婦が行なう指導に対し,「在宅療養指導料」が設定されました.
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