特集 意外と知られていない⁉ 自科の常識・他科の非常識
第9章:糖尿病
1型糖尿病は子どもだけの病気ではない
及川 洋一
1
,
島田 朗
1
1埼玉医科大学内分泌・糖尿病内科
キーワード:
1型糖尿病
,
発症率
,
小児慢性特定疾患治療研究事業
,
有病者数
,
有病率
Keyword:
1型糖尿病
,
発症率
,
小児慢性特定疾患治療研究事業
,
有病者数
,
有病率
pp.672-674
発行日 2021年9月1日
Published Date 2021/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika128_672
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1型糖尿病は,β細胞の破壊による高度なインスリン分泌障害を主病態とする糖尿病であり,通常は絶対的インスリン欠乏状態にいたる.1型糖尿病は発症様式別に急性発症,緩徐進行,劇症の三つに分類され,小児期発症1型糖尿病の場合,2/3が急性発症,1/3が緩徐進行の発症様式を呈する.一方,成人例では正確なデータは存在しないが,臨床的に2型糖尿病と考えられる発症早期糖尿病症例の約7%が緩徐進行1型糖尿病であるとの報告があり1),成人では緩徐進行1型糖尿病の占める割合が多いものと推測される.
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