第6回日本糖尿病教育・看護学会学術集会報告 ●教育講演
楽しくためになる糖尿病教育の実践
坂根 直樹
1
Naoki Sakane
1
1神戸大学大学院医学系研究科分子疫学分野
1Molecular Epidemiology, Graduate School of Medicine, Kobe University
pp.36-39
発行日 2002年3月15日
Published Date 2002/3/15
- 有料閲覧
- 文献概要
- 参考文献
はじめに
本邦でも食生活・ライフスタイルの欧米化に伴い,糖尿病をはじめとする生活習慣病が急増しており,平成9年度に実施された糖尿病実態調査の結果では,糖尿病が強く疑われる人(HbA1c値 6.1%以上)は全国で690万人,糖尿病の可能性を否定できない人(HbA1c値 5.6~6.0%)を合わせると1,370万人といわれています.医療費抑制の面からも,その対策が急務とされています.
糖尿病は患者教育の病気といわれ,患者の行動変容を促す心理学的アプローチが重要なことは言うまでもありません.しかし,従来の医学知識を一方的に提供する糖尿病教育だけでは十分でない場合もよくあります.そういった患者にどう接していけばいいのでしょうか.ここでは,われわれが現在行っている患者中心型のアプローチについて解説したいと思います.
Copyright © 2002, Japan Academy of Diabetes Education and Nursing. All rights reserved.