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日本看護倫理学会第10回年次大会 大会長講演
看護の役割拡大の礎(いしずえ)となる倫理:法改正による「特定行為に係る看護師の研修制度」の創設と倫理的問題・対応
Ethics as the basis for nurses to expand their role: Revision of nurse's law and ethical issues・ethical response
小野 美喜
1
1大分県立看護科学大学
pp.88-89
発行日 2018年3月20日
Published Date 2018/3/20
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はじめに
平成26年保健師助産師看護師法(以下、保助看法)制定後、業務に関する最大の改正が行われた1。法は「特定行為を手順書により行う看護師は、指定研修機関において、当該特定行為の特定行為区分に係る研修を受けなければならない」(第37条の2)とされ、「特定行為に係る看護師の研修制度」が創設された。特定行為は、看護師の業である「診療の補助」行為であるが、「経口気管チューブおよび経鼻気管チューブの位置の調整」など実践的な理解力、思考力および判断力、高度かつ専門的な知識・技能が必要とされる。研修を受けた看護師は、医師不在の際にも手順書により看護師の判断で行為の実施が可能となった。これはチーム医療における事実上の看護師の役割拡大である。一方で法改正により新たな役割を担った看護師には、倫理的問題とそれに対応する倫理的姿勢が一層重要な時代を迎えた。
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