Japanese
English
日本看護倫理学会第7回年次大会 教育講演2
看護倫理を実践の中で“みる”
“Look”: nursing ethics reflected in nursing practice
勝原 裕美子
1
1聖隷浜松病院
pp.112-113
発行日 2015年3月20日
Published Date 2015/3/20
- 販売していません
- Abstract 文献概要
- サイト内被引用 Cited by
私たちは、こうあるべきだろう、こうすることが正しいだろうと思う生き方をしたいと思っている。しかし、そのあるべき姿や、正しいとされることは実に多様だ。私たちは、そんな多様な価値観を持つ人たちと共に社会に生き、共に仕事をしている。
その時々で、自分の考えの狭さに気づかされたり、自分とは異なる価値観を受け入れたりすることにつらい思いをすることもある。自分の中の様々な価値観同士が相容れなかったり、自分の価値観と他者の価値観とが音を立てるかのようにぶつかったりすることもある。そんなとき、最善の選択は何だろうと惑う。「看護師」として、また「人」として目の前の落ち着かない課題に対して、どのように決めたり行動したりすればよいのかと考えるのである。これは、ある意味当然のことである。たとえ親兄弟であっても同じ価値観を持っているとは限らない。ましてや、一人一人異なる人生を歩んでいる患者とその家族の生死や生活に触れる看護の仕事は、常に多様な価値観にさらされているからだ。
Copyright © 2015, The Japan Nursing Ethics Associatin. All rights reserved.