- 文献概要
発達障害領域で働く多くの作業療法士は乳幼児から学齢児までを対象とし,肢体不自由児施設,重症心身障害児者施設,障害児通園施設などに勤務している.対象児が作業療法を終了する理由として目標達成,患者や家族の事情,病院や施設の事情などがあげられる.しかし,小学校への就学,学齢児の外来訓練の終了,施設併設養護学校からの卒業等,対象児の学校教育への移行や卒業などという形で次第に作業療法士の手を離れていく場合も少なくない.発達障害作業療法で用いられる理論,治療訓練法,作業種目は障害の種類,程度,年齢に応じて多様な現状にある.だが,対象児の現在の発達課題や問題点に焦点をあてる一方,就学を迎える時期や学齢児の外来訓練では学校生活を,卒業を迎える場合には社会生活を視野にいれ,作業療法プログラムを組むことは共通していよう.
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