- 文献概要
ボストンの内科医Prattの結核患者学級(1905)が,集団を治療に用いたはじまりといわれている.集団力動というより,集団教育による時間の節約であったようだ.そしてサイコドラマを創設したMorenoが,売春婦や非行少年を対象に集団精神療法を開始し(1910),その後精神障害者だけでなく,企業や学校などで訓練や教育の手段として一般の人たちにも広く用いられるようになった.作業療法においても,様々な形で用いられている.
「治療形態としての集団」という今回の特集では,作業活動を介する治療形態としての集団の基本的な特性や効果,集団の用い方を示し,臨床の場で行われている実践とそこで得られた知見の一部を紹介する.
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