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特集 慢性疼痛のリハビリテーション医療Up To Date
4 安静時fMRIによる慢性疼痛患者における自発脳活動の検討
Investigation of Spontaneous Brain Activity at Rest in Patients with Chronic Pain by Using Resting-state fMRI
寒 重之
1,2
Shigeyuki Kan
1,2
1広島大学大学院医系科学研究科精神神経医科学
2大阪大学大学院医学系研究科生体統御医学講座
キーワード:
安静時fMRI
,
functional connectivity
,
自発脳活動
,
痛みのバイオマーカー
Keyword:
安静時fMRI
,
functional connectivity
,
自発脳活動
,
痛みのバイオマーカー
pp.1235-1242
発行日 2021年11月18日
Published Date 2021/11/18
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- 参考文献 Reference
要旨 安静時における脳の自発的活動を評価の対象とする安静時fMRIは,その実施の簡便さと被験者への負担の少なさから,慢性疼痛をはじめとして,さまざまな疾患の患者を対象とした臨床研究で実施されている.機能的結合をはじめ,複数の自発脳活動の評価指標が提案され,それらの指標を用いて病態生理の解明だけでなく,痛みの有無や強さの推定,診断や予後予測への利用など,いわゆる「痛みのバイオマーカー」の同定に向けた取り組みが活発になされている.現状では,解決すべき課題が多くあり,臨床での利用が可能となるにはまだ時間がかかるものと思われるが,実現されれば,痛みの診療やリハビリテーション医療の質の向上につながるものと期待される.
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