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特集 慢性疼痛のリハビリテーション医療Up To Date
3 神経障害性疼痛のメカニズム—大脳皮質グリア細胞の関与
Mechanisms Underlying Neuropathic Pain : Essential Roles of Cortical Astrocytes
小泉 修一
1,2
Shuichi Koizumi
1,2
1山梨大学大学院総合研究部医学域薬理学講座
2山梨GLIAセンター
キーワード:
アストロサイト
,
大脳皮質体性感覚野
,
シナプス再編
Keyword:
アストロサイト
,
大脳皮質体性感覚野
,
シナプス再編
pp.1229-1234
発行日 2021年11月18日
Published Date 2021/11/18
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- 参考文献 Reference
要旨 神経障害性疼痛アロディニアにおける大脳皮質一次体性感覚野(S1)アストロサイトの役割を検証した.マウスの坐骨神経を結紮(PSL)すると,形成期(1週間)および慢性期(2〜4週間)からなるアロディニアが認められた.このときS1では,シナプス再編亢進およびアストロサイトCa2+シグナルの亢進が形成期特異的に認められた.S1アストロサイトはCa2+シグナル依存的にシナプス新生分子トロンボスポンジン1を産生し,これがα1δ1受容体を介して無秩序にシナプスをつくる.これによりS1ネットワークが混線し,触覚回路と痛覚回路が誤接続するアロディニアが起こることが明らかとなった.
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