《教育講演》
ICF update—リハビリテーション臨床に活かすICF
出江 紳一
1,2
1東北大学大学院医工学研究科リハビリテーション医工学分野
2東北大学大学院医学系研究科肢体不自由学分野
pp.198-201
発行日 2015年3月18日
Published Date 2015/3/18
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はじめに
専門職による行為は科学的実践であり,それは保健・医療・福祉にも当てはまる.分類は科学の最も基本的で重要な方法の1つであり,国際疾病分類(international statistical classification of diseases and related health problems:ICD)が1853年第1回国際統計会議に始まり,1948年以降は世界保健機関(WHO)によってその改訂が繰り返されてきた.一方,疾病構造の変化から従来の疾病モデルによって健康状態を記述することが困難となり,1980年のICD第9回修正に際して,補助分類として国際障害分類(international classification of impairments, disabilities and handicaps:ICIDH)が発表された.さらに,健常部分を含めて健康状態をより包括的に記述するという考え方に基づき,国際生活機能分類(international classification of functioning, disability and health:ICF)が2001年の第54回WHO総会において採択された.本稿ではICFの概略を述べ,コード化の煩雑性の問題を解決するために開発されたコアセットを紹介する.
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