第48回 日本リハビリテーション医学会 学術集会/千葉 《シンポジウム》データベースマネジメント―座長/近藤 克則
データベースを活用した研究の可能性と課題2―脳卒中急性期症例における合併症調査―
宮越 浩一
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1亀田総合病院リハビリテーション科
pp.82-85
発行日 2012年2月18日
Published Date 2012/2/18
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はじめに
Evidence Based Medicine(EBM)が一般的となり,医療の提供にあたってはEBMに基づいた治療計画が必要とされる.リハビリテーション(以下,リハ)医療の提供にあたっても当然同様である.
リハ科医師の業務内容として重要なものに患者のリスク管理(合併症管理)が挙げられる.近年のリハ対象症例の高齢化,早期リハの一般化,疾患バリエーションの増加に伴い,ハイリスクな症例に対してリハを実施する機会は増えている.しかしリハのリスク管理に関する研究は数少ない.合併症予測モデルの構築が困難である理由にはリハ実施中の急変の数は必ずしも多くはないことが挙げられる1).またリハ対象症例は高齢者が多く,様々な併存疾患を持っていることも問題をさらに複雑化する.これを解決するためには多変量解析を応用する必要がある.そのためには多くのサンプルを収集する必要がある.
本稿ではリハ医学会で開発中のデータ・マネジメント・システムから脳卒中急性期症例における合併症の発生状況を調査し,今後の課題について検討したので報告する.
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