第46回 日本リハビリテーション医学会 学術集会/静岡 《シンポジウム》脳性麻痺ガイドライン完成によせて―主なリサーチクエスチョンと推奨例―座長/岡川 敏郎・森山 明夫
新生児集中治療室(NICU)におけるハイリスク児の予後
高橋 秀寿
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1杏林大学医学部リハビリテーション医学教室
pp.384-386
発行日 2010年6月18日
Published Date 2010/6/18
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はじめに
近年,新生児医療の進歩,特に新生児集中治療室(NICU)の普及によって,ハイリスク新生児の死亡率は低下しており,早期産児の出生が増えている.図は,日本小児科学会で行われた全国調査1)で,1990年に生まれた超低出生体重児つまり出生体重1,000g未満の小児548名が,成長して6歳になった時の障害の発生率を示している.結果は,約25%に運動障害あるいは精神遅滞を合併していることがわかる.また,正常と分類されている中にも軽度発達障害の児童が含まれていることが推測される.
脳性麻痺リハビリテーションガイドライン2)において,NICUにおけるハイリスク児の早期介入および評価についてのリサーチクエスチョン(以下RQ)は,Patient Intervention Comparison Outcome(PICO)あるいはPatient Exposure Comparison Outcome(PECO)に構造化してまとめた結果,合計8つにまとめられた.
以下に,このうち,4つの具体例を示す2).
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