連載 助産師のための新生児ケア集中講座・10
新生児,とくにハイリスク児のフォローアップ体制の現状
山口 文佳
1
1東京女子医科大学小児科
pp.86-94
発行日 2011年1月25日
Published Date 2011/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665101805
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はじめに
新生児医療が進歩して,より未熟な新生児やより複雑な周産期の異常を持った児の生存が可能になってきた。一部には,高度な医療的ケアを必要としながらも状態が安定して退院できる児がいるが,NICUを卒業した子どもたちの大部分は特別な医学的治療や管理が必要ない状態で退院できている。しかし,将来まで問題なく発育発達できるかという点では,退院時にはすべて明らかではない。また「NICUに入院した」という事実だけでも,保護者にとっては大きな不安の種である。医学的な重症度にかかわらず,それぞれの子どもたちの成長や発達を見守り支援することは重要な課題となっている。
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