第2回 リハビリテーション科専門医会 学術集会/札幌 《パネルディスカッション》リハビリテーション科専門医の需給を考える
医師不足問題とリハビリテーション科専門医会の課題
近藤 克則
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1日本福祉大学社会福祉学部
pp.517-523
発行日 2008年8月18日
Published Date 2008/8/18
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はじめに
「医療崩壊」や「医療危機」などとマスコミが報じ,政府も放置できない状況と認識して対応策を練りはじめている.このような状況を招いた理由として,医師不足,とりわけ病院勤務医の不足が挙げられる.
リハビリテーション(以下,リハ)科専門医の需給問題は,このような日本の医師全体の不足問題抜きには考えられない.なぜなら足りないのはリハ医だけでないからである.これは新卒医師で言えば毎年約7,800人の限られた人的資源の配分問題でもある.このパネルディスカッションにおいて,私に与えられたテーマは,リハ科専門医の需給問題を考える時に必要な材料を,日本全体をとらえるマクロな視点から提供することである.
まず,医師不足問題を,日本医療の実情と国際比較の視点から検討する.その上で,我々の実感に比して,なぜリハ科専門医不足が社会問題になっていないのかを考察する.そして,筆者が考える今後の専門医会の3つの課題について述べる.
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