巻頭言
リハビリテーション医の不足
梶原 敏夫
1
1藤田学園保健衛生大学理学診療科
pp.485
発行日 1986年7月10日
Published Date 1986/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552105622
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リハビリテーション(以下リハビリと略す)という概念が我が国に導入されてかなり久しいが,現在,ほとんどの医療機関にリハビリユニットが併設され,障害者に対するリハビリサービスが一般的に行われるようになってきている.さて,リハビリ医学は診療の場に定着したであろうか.
リハビリ医学の目標は,心身に障害を有する個人の全人間的復権であり,身体的・社会的・経済的にその残存能力にふさわしい人間の回復を目指すものである.そして,リハビリ医学を遂行する診療の場では,医師(リハビリテーション医学に精通していることが望ましい)を中心に,理学療法士・作業療法士・言語療法士・ナース・ケースワーカー・義肢装具士などの職種がチームワークを組んで障害者の治療を行うものである.また,リハビリ医学以外の専門分野の医師の協力も得る必要がある.
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