連載 日本の医療を探る・2
医師・看護婦の不足
川上 武
1
,
木下 安子
2
,
谷 みゆき
3
1杉並組合病院
2東大医学部保健学科
3東大新聞社
pp.73-76
発行日 1967年5月1日
Published Date 1967/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661913143
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医師と看護婦は医療チームの主人公である。医療技術の革新によって医療が多元化され,医療職種も26以上に及んできた今日でも,医師,看護婦の本質的な役割は決して変わっていない。むしろ高度に組織化された技術者チームをより円満に統卒し,ともすれば複雑化した人間関係の中で機械的になりがちな欠陥を補なうためにも,ますます血の通った診断,治療,豊かな看護が望まれる。
設備のよい大病院,機械類の発達などと外面では医学・医療は進歩しているかにみえるが,この中で重要な役割を担う医師・看護婦の不足は,内側より崩壊するキッカケを作っている。
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