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編集後記
藤田 郁代
pp.133
発行日 2021年6月15日
Published Date 2021/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.6001200332
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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関する多角的な研究が世界各地の機関で精力的に行われているが,米国のASHAのwebsiteには言語聴覚療法に関連するCOVID-19研究の情報が更新を繰り返しながら掲載されている.地球環境の悪化とグローバル化が進行する現代社会で生きている私たちは感染症の脅威に常にさらされており,COVID-19が終息した後も感染症との闘いは続くであろう.したがって,COVID-19が言語聴覚障害およびこの障害を持つ人の生活にどのような影響を及ぼすかを明らかにしておくことは,次の感染症対策のためにも重要である.
本誌はこれまでCOVID-19患者の言語聴覚療法に関する論文を数編掲載してきたが,その1編が今号の「新型コロナウイルス感染患者に対する言語聴覚療法の経験」(兼岡麻子氏)である.医学では,COVID-19患者に発症する脳血管疾患が注目されており,これに関連した言語聴覚障害の特性や評価・訓練・支援に関する研究の報告も望まれる.
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