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編集後記
藤田 郁代
pp.247
発行日 2015年9月15日
Published Date 2015/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.6001200054
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今年の夏は例年にも増して暑い日が長く続きましたが,ようやく朝夕に秋の気配を感じる候となりました.本号には,第16回日本言語聴覚学会における発表演題の事後抄録,失語症の音韻処理に関する原著論文1編(宮崎泰広氏),言語聴覚士モデル・コア・カリキュラム諮問委員会の報告が掲載されています.
第16回日本言語聴覚学会は2015年6月26日〜27日に東北大学病院の遠藤佳子先生を会長として仙台市で盛大に開催されました.一般演題は283題にのぼり,特別プログラムとして森悦朗教授の特別講演,3題の教育講演,2個のシンポジウム,3個のワークショップ,2個のミニレクチャー,ほかに摂食嚥下障害集中セミナーが企画され,活気にあふれた学会でした.日本言語聴覚士協会が第1回の学術集会を開催したのは2000年11月3日であり,横浜市の鶴見会館が会場でした.協会は同年1月16日に設立されたばかりであり,一般演題を募る時間的余裕がなく,記念講演「地域リハビリテーションの現状と展望」(浜村明徳先生)とシンポジウム「言語と認知」が行われました.このような状況であっても,学術集会の開催を急いだのは,言語聴覚士の言語聴覚障害がある方への貢献の基本は障害の病態,発現メカニズム,評価・治療法の科学的究明に裏付けられた臨床を提供することであるとの考えから,その歩みを1年でも停滞させたくないと思ったからです.
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