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編集後記
藤田 郁代
pp.152
発行日 2017年6月15日
Published Date 2017/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.6001200134
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木々の緑が濃さを増し,雨天の日が多くなりますと,日本言語聴覚学会の開催が近づいたことを実感します.今年は第18回学会が6月23・24日に松江市で開催される予定であり,多数の研究成果が発表されることと思います.
学会発表は研究報告過程の通過点であり,最終的な報告は査読がある学術誌に投稿し,論文が掲載されることをもって完了します.言語聴覚研究はそのような役割を担う学術誌のひとつです.学会発表にとどまらないで論文発表をすることが重要な理由はいくつかありますが,そのひとつは研究成果を広く共有し,他の研究者が追試をして客観性を高める,または他の研究者がそれを踏まえてさらに研究を発展させることを可能にすることにあります.研究の成果を臨床に還元するには,複数の研究者や臨床家が共同してその有用性や効果を客観的に示すことが必要ですが,このような態勢を整えるうえでもその研究が再現できるよう論文によって詳細に報告しておくことが重要です.
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