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編集後記
藤田 郁代
pp.117
発行日 2015年6月15日
Published Date 2015/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.6001200046
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ビルの窓から公園の樹木の緑が日増しに濃くなっていくようすを眺めていますと,人間社会に何があっても変わらない自然の営みの力強さに心打たれます.
さて今号にはシンポジウム「言語聴覚士のあるべき姿の再考—小児言語聴覚障害領域」が掲載されています.少子高齢社会にあって,現在の言語聴覚療法の対象は高齢者が多くを占めていますが,小児言語聴覚障害領域でも言語聴覚療法のニーズが高まっています.すなわち小児言語聴覚障害領域では障害の重複化,複雑化,多様化が顕著であり,また近年の生活・社会環境の変化が療育にさまざまな影響を及ぼし,言語聴覚士の専門的介入の重要性が増しているといえます.シンポジウムでは小児言語聴覚臨床において豊かな経験と優れた知識・技術を備えられた廣田栄子氏,中川信子氏,高見葉津氏により貴重な講演がありました.本シンポジウムの開催意図は,若手言語聴覚士への臨床理論・技術の伝承であり,それに応えうる充実した内容の聞きごたえのある講演でした.
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