調査報告
回復期リハビリテーション病棟における言語聴覚士の実態調査報告
森田 秋子
1
,
内山 量史
2
,
高山 優子
3
,
保坂 敏男
4
,
森 淳一
5
,
横塚 百合子
6
1国際医療福祉大学
2春日居リハビリテーション病院
3鵜飼リハビリテーション病院
4山梨リハビリテーション病院
5湯布院厚生年金病院
6霞ヶ関南病院
pp.52-60
発行日 2008年3月15日
Published Date 2008/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.6001100149
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Ⅰ.はじめに
近年の医療保険,介護保険改定において,医療,福祉におけるリハビリテーションの流れは,急性期,回復期,維持期の役割を明確化しようとする方向へ加速している.急性期リハビリテーションの重要性は再確認され,診療報酬上の点数は依然手厚く設置された.維持期リハビリテーションは中核部分を介護保険において実施する方向で議論が進んでおり,今後の展開に予断を許さない.その間に位置する回復期リハビリテーションは,急性期と維持期をつなぐ重要な役割を担っているが,180日問題など医療保険に加えられた厳しい制限の影響を受ける中,その前途は必ずしも楽観できるものではない.特に言語聴覚士はいまだ配置が義務付けられていない現状ながら,回復期リハビリテーション病棟での雇用は急速に拡大しており,現場ではさまざまな問題が浮かび上がっている.
言語聴覚士は,今後回復期リハビリテーション病棟で,関連職種との連携を図りながら一層の役割を確立し,社会的貢献を果たしていくことが求められている.日本言語聴覚士協会学術小委員会回復期リハビリテーション委員会では,回復期リハビリテーション病棟で働く言語聴覚士の現状と課題を明らかにすることを目的として,施設概要,実績,施設および訓練実施環境,業務内容,連携に関してアンケート調査を行ったので,報告する.
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