連載 のまりーの「ダンスの時間」・第3回
里山でオニヤンマと親子ダンス
野中 真理子
pp.224-225
発行日 2019年7月15日
Published Date 2019/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5003201084
- 有料閲覧
- 文献概要
テレビ番組のディレクターという長時間労働者であったが,結婚後子どもを授かり,たいへんありがたかった。子どもはミラクルなコミュニケーションを教えてくれた♥ 1回目の妊娠期間中の仕事は,歌舞伎役者さんと裏方さん数十人の御一行が,巡業で東北地方をまわり各地で芝居をするドキュメンタリー番組のディレクター。長期ロケと数週間の編集だった。みちのくの秋の風景は美しく,出会う人々はチャーミングで楽しいロケであった。しかし! なにしろ旅である。連日ロケ車に揺られて長距離の移動。妊婦と赤ちゃんには中々にハードである。妊娠安定期に入る前からロケに出かけたので,3回も切迫流産の危機がせまり(泣)東京に戻ってくるたび入院した。そんな無茶な母のおなかにがんばって留まってくれた長男には感謝でいっぱいだ。
コウノトリさんがやってくる前の私は,赤ちゃんも小さい子どもも大の苦手であった。何を考えているかわからないし,どうやってコミュニケーションをとっていいかわからない謎の存在。「カワイイ♥」なんて思わなかった。女友だちの中には10代の頃から幼子を見るとすぐに話しかけたり遊んだりする人もいて,不思議でならなかった。
Copyright © 2019, MIWA-SHOTEN Ltd., All rights reserved.