特集 里山資本主義と地域医療
【鼎談】里山資本主義と地域医療の共通項―地域の人のつながりが新しい価値を生む
藻谷 浩介
1
,
井階 友貴
2,3
,
伊関 友伸
4
1日本総合研究所調査部
2福井大学医学部地域プライマリケア講座
3高浜町和田診療所
4城西大学経営学部
pp.678-685
発行日 2014年9月1日
Published Date 2014/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541102851
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■換金できない価値を見出す「里山資本主義」
伊関 藻谷先生のご著書『里山資本主義─日本経済は「安心の原理」で動く』(角川書店)は,地域医療の観点からも学ぶことがたくさんある本だと思います.まずは藻谷先生,この本を書くに至ったきっかけからお聞かせください.
藻谷 これは,NHKが中国五県で放送したドキュメンタリーシリーズを元にした本です.「里山資本主義」という言葉を考えたのは番組制作に当たった共著者のお二人(NHK広島放送局の井上恭介氏と夜久恭裕氏)であり,番組を新書に生まれ変わらせたのはKADOKAWAの担当編集者の岸山征寛氏でした.私はその番組に60~70分×6回,ナビゲーターとして出て,後日自分の担当する中間総括と最終総括を,脳味噌振り絞って書いただけです.
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