とびら
地域リハビリテーションの推進のために
福本 安甫
1
1厚生年金玉造整形外科病院リハビリテーション室
pp.577-578
発行日 1971年12月9日
Published Date 1971/12/9
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518100530
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地域における教育はあまりにも低く,かつ機会も少ない.これが一般的通念であろう.当地山陰地区においても刺激が少なく,とり残されるようで不安な気もする.これは私だけではなかろう.少しでも自分の知識なり技術なりを向上させようとするならばだれしもが,それを感じるはずである.私も悩んだ1人であるが,しかし現実は我々に教育の場を与えてくれるよりむしろ,その場を作るように要求するのである.つまり我々が周囲に対して教育の機会を作り,地域に与えていかなければならないのである.このようなことは我々には無理なことかもしれない,しかしやらねばならないことであり,逃げられない事実である.
現在島根県内において,PT6名,OT3名の有資格者がいる,この中で正規の学校教育を受けた者(九州リハビリテーション大学校卒)はPT2名,OT2名であるが,限られた人数では何の活動もできず,しかもこの卒業生は全員が当院勤務の者ばかりである.したがって院内での話し合いは行なわれるが,あくまでも当院内の動きに終わる.そこで各施設や,他方面の情勢をつかむにははなはだ困難といえよう.
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