特集 進化する支援機器(福祉用具)
ITを活用した支援
鴨下 賢一
1,2,3,4
,
髙橋 知義
5
1静岡県立こども病院リハビリテーション室
2日本発達系作業療法学会
3静岡発達SIG
4制度対策部福祉用具対策委員会
5株式会社LikeLab
pp.570-573
発行日 2015年8月15日
Published Date 2015/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5003200176
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はじめに
近年,総務省により情報バリアフリー化が進められ,誰もがIT(ICT)を利活用できるような環境が整備されつつある。ICTとは,Information and Communication(s)Technologyの略語であり,「いつでも,どこでも,何でも,誰でも」ネットワークにつながることができる社会を目指している。ITを利活用することで,今までできなかったことが,瞬時に可能になることがある。外出できない方が,インターネット経由で買い物ができたり,筆記具などで文字を書けない方が,ワープロソフトにて手紙を書けたり,発話が困難であっても希望する内容のボタンを押すだけで意思を伝えることもできるようになる。
しかし,現実的には,「デジタルデバイド」により年齢や障害者などが,その恩恵を受けられていない状況もあることも知っておく必要もある。
OTが行うIT(ICT)利活用支援には,従来パソコンなどが主に使われてきたが1)2),最近ではタブレット端末が容易に手に入るようになり,また,操作も直感的に直接画面から可能になってきていることから,使われることが増えている3)。筆者が関連し開発された機器を含め,事例を通じてITを活用した支援を述べていく。
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