Japanese
English
特集 頸椎神経根症再考
頸椎神経根症に対する頸椎前方固定術
Anterior Cervical Fusion for Cervical Radiculopathy
西村 由介
1
,
永島 吉孝
1
,
齋藤 竜太
1
Yusuke NISHIMURA
1
,
Yoshitaka NAGASHIMA
1
,
Ryuta SAITO
1
1名古屋大学大学院医学系研究科脳神経外科学
1Department of Neurosurgery, Nagoya University Graduate School of Medicine
キーワード:
頸椎症性神経根症
,
cervical spondylotic radiculopathy
,
頸椎前方除圧固定術
,
anterior cervical discectomy and fusion
,
ACDF
,
経椎体前方神経根除圧
,
transvertebral foraminotomy
,
TVF
Keyword:
頸椎症性神経根症
,
cervical spondylotic radiculopathy
,
頸椎前方除圧固定術
,
anterior cervical discectomy and fusion
,
ACDF
,
経椎体前方神経根除圧
,
transvertebral foraminotomy
,
TVF
pp.993-1000
発行日 2024年12月25日
Published Date 2024/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002202449
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はじめに
頸椎症性神経根症は頸部や肩甲骨周囲の痛みに加え,上肢への放散痛やしびれ,脱力をきたし,日常生活に大きな影響を与える2).現代においては,運動習慣の減少,パソコンやスマートフォンなどの電子機器の長期使用など神経根症を悪化させる要因が多くみられる.神経根症は自然回復する例も少なからずみられ,約80%の症例で4週間以内に症状の改善が得られるとされている2,10)が,当初の激痛は治まっても,中等度の痛みが長期間にわたって続く例も多い.慢性疼痛化すると難治性となり,手術を行ったとしても症状が遺残するリスクも高まり,心身に変調をきたすこともある9).痛みが残存しているにもかかわらず漫然と内服などによる経過観察を続けるのではなく,適切に疼痛の治療を開始する必要がある.
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