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特集 医工連携と腰痛
腰部装着型HAL®による腰痛の予防から運動療法への応用までの取り組み
The Prevention and Exercise Therapy of Low Back Pain Using the Hybrid Assistive Limb(HAL®)Lumbar Type
三浦 紘世
1
,
門根 秀樹
2
,
國府田 正雄
1
,
山崎 正志
1
Kousei MIURA
1
,
Hideki KADONE
2
,
Masao KODA
1
,
Masashi YAMAZAKI
1
1筑波大学医学医療系整形外科
2筑波大学附属病院未来医工融合研究センター
1Department of Orthopaedic Surgery, Faculty of Medicine, University of Tsukuba
キーワード:
hybrid assistive limb
,
腰痛
,
Low back pain
,
ロボットリハビリテーション
,
robotic rehabilitation
Keyword:
hybrid assistive limb
,
腰痛
,
Low back pain
,
ロボットリハビリテーション
,
robotic rehabilitation
pp.321-325
発行日 2022年9月20日
Published Date 2022/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002201848
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はじめに
厚生労働省の国民生活基礎調査で,腰痛の有訴者率が高い状況が続いている.また,世界の疾病負担研究(Global Burden of Disease Study)においても,腰痛が障害生存年数に影響を与える主な要因の1つであった3).よって,国内のみならず世界的に腰痛は社会問題といっても過言ではない.2019年に改訂された「腰痛診療ガイドライン」10)において,腰痛の治療としては薬物療法と運動療法が推奨されており治療の軸となるが,効果的な運動療法の種類についてはいまだ明瞭にはなっていない.
近年,腰部負荷軽減を目的とした作業支援ロボットや,筋骨格系疾患や神経疾患に対するリハビリテーションに訓練支援ロボットを活用する試みが加速度的に進められている.そこで,筆者らは腰部に装着するロボットスーツHybrid Assistive Limb®(HAL®,CYBERDYNE社)に着目した.本稿では,これまで筆者らが進めてきた,腰部負荷が大きい重作業における腰部装着型HAL®を用いた腰部負荷軽減および作業省力化を目指す職業性腰痛の予防に関する研究や,腰部装着型HAL®の特徴を活かした運動療法への応用についての臨床研究を概説する.
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