三次元歩行動作解析を用いた脊椎骨盤矢状面バランスの解析

Analysis of Spino-Pelvic Sagittal Balance by Using Three-Dimensional Gait Motion Analysis

はじめに

　成人脊柱変形では立位保持や歩行によりバランス障害の症状が悪化しやすいが，一時の立位での単純X線アライメント評価が広く用いられている．患者の姿勢による立位脊椎アライメント計測の再現性の低さも報告されており^7），実際にバランス障害が悪化する歩行時の動的な脊椎骨盤バランスの評価が臨床的に重要と考えられる．そこで，われわれは成人脊柱変形に対して三次元歩行動作解析を用いて歩行時の脊椎骨盤矢状面バランスの動的変化を評価した．