頸椎後縦靭帯骨化症における再手術

Revision Surgery in Cases with Cervical Ossification of the Posterior Longitudinal Ligament

はじめに

　頸椎の後縦靭帯骨化症（ossification of the posterior longitudinal ligament：OPLL）に伴う頸髄症に対して，頸椎前方もしくは後方，前後合併の手術治療が世界的に広く行われている．疫学上，有病率は30歳以上の日本人の1.9〜4.3％とされ，欧米では0.1〜1.7％と報告されている^7,24）．そのため，頸椎OPLLは本邦の脊椎外科医が扱うcommon diseaseの1つといえる．

　今回，頸椎OPLLに対する初回手術後の再手術の頻度と病態，再手術時の注意点と工夫，再手術を回避するための初回手術時の留意点を，過去の文献を引用しながら私見を含めて述べたい．