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特集 成人脊柱変形Up to Date
第5章 トピックス
長範囲固定術後の諸問題
Postoperative Complications of Long Fusion Surgery for Adult Spinal Deformity Patients
高見 正成
1,2
,
山田 宏
2
Masanari TAKAMI
1,2
,
Hiroshi YAMADA
2
1和歌山県立医科大学低侵襲脊椎外科手術研究開発講座
2和歌山県立医科大学整形外科学講座
1Department of Orthopaedic Surgery, Wakayama Medical University
キーワード:
脊柱不撓性障害
,
lumbar stiffness disability index
,
長範囲固定
,
long fusion surgery
,
成人脊柱変形
,
adult spinal deformity
Keyword:
脊柱不撓性障害
,
lumbar stiffness disability index
,
長範囲固定
,
long fusion surgery
,
成人脊柱変形
,
adult spinal deformity
pp.857-861
発行日 2022年3月25日
Published Date 2022/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002201755
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はじめに
近年,矢状面アライメントの矯正目標値が具体的に示されたことで,成人脊柱変形(adult spinal deformity:ASD)の手術治療が日本でも注目されるようになった.さらに,腰椎側方進入椎体間固定術(lateral lumbar interbody fusion:LLIF)の導入による手術の低侵襲化が進んだことで,本邦でもASD手術の普及が急速に進んでいる.その中でも,下位胸椎から骨盤までの長範囲矯正固定術は,安定した治療成績が得られることを理由に,標準術式の地位を確立している.しかし,本邦でASD手術が盛んに行われるようになって約10年が経過したことで反省点も見出されるようになってきた.その1つが,長範囲固定による弊害である.長範囲固定術後障害として,インプラント関連合併症やproximal junctional kyphosis/failure(PJK/PJF)といった機械的合併症の問題はこれまでにも指摘されてきたが,さらに最近は術後の脊柱不撓性障害の問題が指摘されている.本稿では,これらASDに対する長範囲固定術後の諸問題を論じることとする.
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