Japanese
English
特集 脊椎脊髄〜末梢神経の局在診断update
手指のしびれの局在診断
Localization Diagnosis of Sensory Disturbance of Fingers
黒川 勝己
1
Katsumi KUROKAWA
1
1川崎医科大学総合医療センター神経内科学
1Department of Neurology, Kawasaki Medical School General Medical Center
キーワード:
末梢神経障害
,
neuropathy
,
頸椎症性神経根症
,
cervical spondylotic radiculopathy
,
頸椎症性脊髄症
,
cervical spondylotic myelopathy
Keyword:
末梢神経障害
,
neuropathy
,
頸椎症性神経根症
,
cervical spondylotic radiculopathy
,
頸椎症性脊髄症
,
cervical spondylotic myelopathy
pp.379-385
発行日 2022年1月31日
Published Date 2022/1/31
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002201646
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はじめに
“しびれ”には,異常感覚,感覚鈍麻および運動障害の病態がある.本稿では,手指のしびれとは,手指の異常感覚あるいは感覚鈍麻の病態を意味することとする.手指のしびれをきたす疾患を,末梢から中枢へと考えていくと,末梢神経障害,神経根症,脊髄症,それより中枢での障害(脳幹,視床や大脳皮質での障害など)などが挙げられる.これらの鑑別は,病歴聴取(各疾患に特徴的な病歴の確認など)および神経診察にて臨床的診断を行い,電気生理学的検査や画像検査で確定していく.その際,どの指がしびれているかによって,どの末梢神経の障害なのか,どの神経根が障害されているのか,あるいは脊髄のどの髄節が障害されているのかといった局在診断ができる.今回は,誌面の都合上,日常臨床で頻度の高い末梢神経障害,頸椎症性神経根症および頸椎症性脊髄症での局在診断について概説する.
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