特集 脊髄炎—診断プロセスと知っておきたいトピックス
特集にあたって
亀山 隆
1
1中部ろうさい病院神経内科
pp.281
発行日 2021年12月10日
Published Date 2021/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002201624
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脊髄疾患の鑑別診断の1つとして,脊髄炎は重要な位置を占める.脊髄炎といってもその原因は非常に多く,病歴や神経症候,さらに検査所見(画像,血液・髄液など)から鑑別診断を行い,いかにして迅速に正しい診断をして治療につなげるかは,臨床の現場では大変重要である.しかし,実際には,すぐに確定診断に至ることが困難なこともしばしばである.このように多くの原因がある脊髄炎の診断プロセスは,万人が知りたいテーマと思われ企画した.
このテーマについて,脊髄炎の臨床経験豊富な脳神経内科のベテランの先生に解説していただいた.福武敏夫先生には脊髄炎の多様性について,オーバービューしていただき,診断をするうえで重要な視点となる発症様式や病型と臨床症候の特徴を中心に,代表的な脊髄炎について各論的にもポイントを述べていただいた.次に,安藤哲朗先生らにより脊髄炎診療を進めていくときの実際のプロセスを,現場の臨床に即して,発症様式から鑑別診断・検査所見まで,その思考過程について非常に具体的にコンパクトにまとめていただいた.
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