Japanese
English
特集 腰部脊柱管狭窄症に対する低侵襲手術
何が低侵襲手術なのか?
What is the Minimally Invasive Surgery?
花北 順哉
1
Junya HANAKITA
1
1藤枝平成記念病院脊髄脊椎疾患治療センター
1Spinal Disorders Center,Fujieda Heisei Memorial Hospital
キーワード:
低侵襲手術
,
minimally invasive surgery
,
手術用顕微鏡下手術
,
microsurgery
,
外科医教育
,
surgeon's education
Keyword:
低侵襲手術
,
minimally invasive surgery
,
手術用顕微鏡下手術
,
microsurgery
,
外科医教育
,
surgeon's education
pp.137-141
発行日 2021年2月25日
Published Date 2021/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002201590
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はじめに
このたび,編集委員の谷 諭先生から,本特集「腰部脊柱管狭窄症に対する低侵襲手術」における企画の一環として,「何が低侵襲手術なのか?」というタイトルでの原稿を依頼されました.このタイトルのもとに六千字あまりの原稿を書くことは,なかなか困難なことであると思い,最初はお断りしようかとも考えました.しかしながら以前,谷先生が企画された特集で先生から依頼されたテーマに対して私自身が書かなかったために先生をいたく失望させてしまったと,後になってうかがったことがありました.このため,今回はなんとか先生のご期待に沿うべく書かせていただくことといたしました.ただ,低侵襲脊椎手術といっても,私はいわゆる手術用顕微鏡下での手術しか自身執刀した経験がありません.内視鏡下の手術やMIStは当科のスタッフがきれいに行うのを常にみておりますが,自らは行ったことがありません.今回述べる手術に関する記載は,すべて過去45年間に私が行ってきたマイクロサージャリーの経験から得られたものです.非常に偏った,また何らエビデンスも示されない個人的な経験の羅列となります.この意味からは,本稿は現在の医学で主流となっているEBMに適うものではありませんし,マスデータを分析した結果から得られたものでもありません.はなはだ偏向した見解を述べることになろうかと危惧しますが,脊椎・脊髄疾患に一生をかけてマイクロサージャリーで取り組んで来た外科医が,どのようにして過ごしてきたかを紹介させていただくことにより,低侵襲手術をどう捉えているかにつき述べたいと思います.
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