Japanese
English
特集 腰椎分離症—病態・診断・治療
骨癒合を目指した腰椎分離症の保存療法—治療成績と問題点
Conservative Treatment for Bone Union of Pediatric Lumbar Spondylolysis(Lumbar Stress Fracture): The Outcomes and Problems
兼子 秀人
1
,
村上 元庸
1
Hideto KANEKO
1
,
Gen-you MURAKAMI
1
1村上整形外科クリニック
1Murakami Orthopaedic Clinic
キーワード:
分離症
,
spondylolysis
,
疲労骨折
,
stress fracture
,
保存療法
,
conservative treatment
Keyword:
分離症
,
spondylolysis
,
疲労骨折
,
stress fracture
,
保存療法
,
conservative treatment
pp.63-67
発行日 2021年1月25日
Published Date 2021/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002201571
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はじめに
X線学的に診断された腰椎分離症の保存療法における癒合率はよいものではない7,19).しかし,MRIによる早期診断によって急性期である疲労骨折の段階での診断14)が確立してからの癒合率は飛躍的に向上したため,分離症の保存治療においても「癒合させる」という選択肢が生まれ,臨床現場における「分離症」という意味合いも変化してきた.
本疾患の病態は疲労骨折と考えられているものの,スポーツ活動の多くないものや発見時にはすでに偽関節化しているものも存在し,その病態や治療法に関しては不明な点も多い.本稿では,これまでにわかってきた知見と当院での経験をもとに,疲労骨折の段階にある急性期腰椎分離症(以下,腰椎疲労骨折)の癒合を目指した保存療法における治療成績とその問題点について述べる.
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