Japanese
English
論述
成長期腰椎分離症に対する装具治療―RI骨シンチグラフィーによる患者選択と分離部修復
Treatment of Adolescent Lumbar Spondylolysis with Modified Boston Brace : Selection of the Patients with Bone Scintigraphy and Repair of the Pars Defects
日野 浩之
1
,
鐙 邦芳
1
,
金田 清志
1
,
佐藤 栄修
1
Hiroyuki Hino
1
1北海道大学医学部整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Hokkaido University School of Medicine
キーワード:
spondylolysis
,
分離症
,
lumbar spine
,
腰椎
,
bone scintigraphy
,
骨シンチグラフィー
,
brace treatment
,
装具治療
Keyword:
spondylolysis
,
分離症
,
lumbar spine
,
腰椎
,
bone scintigraphy
,
骨シンチグラフィー
,
brace treatment
,
装具治療
pp.697-704
発行日 1996年6月25日
Published Date 1996/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901921
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抄録:29例の装具治療による分離症の治療結果を報告した.従来,分離部修復の可能性は50%程度と言われてきたが,治療対象患者の選択により修復率を上昇させることが可能である.1987年から,単純および断層X線写真により分離症と診断のついた症例に骨シンチグラフィー(最近の症例ではSPECT)を施行し,分離部集積例に対象患者を限定した.29例中27例は両側分離,2例は片側分離であった.硬性装具約4カ月,その後軟性装具約2カ月装用し,スポーツ活動の制限を行った.29例58分離中46分離(79%)で癒合・修復が得られた.腰椎分離症の発生機序は,椎間関節間部における疲労骨折の要素が強く,分離症の発生が新しければ,局所の骨代謝は亢進しており骨シンチにおいて分離部集積像が高頻度に認められる.骨シンチ陽性例に装具治療を限定すると分離部の修復率は高まる.骨シンチグラフィーは装具治療対象患者の選択に有用である.
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